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君に熱視線゚
第12章 死神降臨
電話を切って数分後に家の前に着くと早くも、田中兄妹が玄関口で待ち構えていた。
晴樹から受け取ったアイスを見て三つ子はしきりに興奮している‥
「すげぇ‥‥‥
ハーゲンダッツだ──」
そう‥彼らはこの日始めてハーゲンダッツを食することになるのだった‥‥‥
一個¥250以上もするアイスは彼らにとって、とても遠い存在だった‥
三つ子はしばし、羨望の眼差しで晴樹を見つめていた‥‥‥
「ま、また買ってきてやるから‥」
晴樹の言葉に三つ子達は目を輝かせ家の中に入っていった‥
「‥兄さん寄って行くでしょ?」
苗が車を覗いて言うと晴樹はエンジンをそのままに降りてきた‥
「おばさんいる?」
「お母ちゃん? いるよ‥」
苗は居間に居るオカンを呼んだ。
「あら、晴樹クンいつも悪いわねぇ。上がって行くでしょ?」
「いえ、今日は‥」
晴樹は言葉を濁しながら苗の手を掴んだ。
「ちょっと苗を借りて行きます‥
いいですか?」
「‥‥あら//
いいわよぉ明日のお昼までに返してくれたら!」
「‥なぬ?」