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君に熱視線゚
第16章 温泉旅行
お猪口に注がれた酒を飲み干すと、かんぱつ入れずにどんどん注いでくる。
そして時折、御作りの刺身をあ〜ん、と言って口に運んでくれた‥
‥///‥どこぞの飲み屋かよ、ここは?
少し酔いが回ってきたのか晴樹は苗に酒を注がれるまま飲み干し、箸で食べ物を与えられるまま口にしていた‥
‥ちぃ、やっぱ強いな兄さん‥
この作戦は失敗かな…
苗はそう思いながらビールに冷酒を混ぜた。
「兄さん!
冷酒ばっかりだと飽きるでしょ?
ビールはいかがかね!?」
ビールを勧める苗に晴樹は素直にグラスを差し出した‥
「ん‥?」
一口飲んで手がとまる‥
そしてまた、口を付けた‥
「コクがあるな?
このビール!」
気に入ったらしい。
最初に飲んでたビールと同じラベルの瓶を眺め首を傾げている晴樹に苗は冷や汗をかいていた‥
‥やっぱ失敗だ──
苗は大人しく自分の場所に座りご馳走を貪り始めた‥
苗、お手製の冷酒割りビールが気に入った晴樹はいつの間にか瓶を空にして、密かにでき上がっている。
酔ってはいるが顔に出ないせいで苗には解らない。