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君に熱視線゚
第16章 温泉旅行
「兄さん!!」
――?!
突然声を掛けられて振り返ると‥‥‥
浴衣の袖を肩までまくり、裾を太ももまで託し上げ腰帯の位置でとめた苗がいた──!
「な、んだ‥
‥その恰好はっ?」
「お背中流しやすっ!!」
「‥っ」
苗は晴樹のご機嫌を取りに来ていた‥
カタンカタン!と檜のイスを並べ
「ささっ!兄さんこちらへどうぞっ!!」
そういって晴樹をイスに促す。
晴樹は仕方なしにいうことを聞いた‥
晴樹がタオルを腰に巻き椅子に座ると苗は手慣れた様子でタオルに石鹸をつけ泡立て背中を勢いよく擦る‥
‥ぉ‥中々上手いじゃん?
まるでマッサージをされてるようで程良く力が入って気持ちいい‥
そぅ‥苗はちっこい頃から爺ちゃんとオトンのお背中流し隊に入隊していたためかなりのテクニシャンだった‥
「兄さん、どこから来なすった?」
「‥っ?」
苗の変な遊びが始まった。
「兄さんからぁハイカラな匂いがすらぁ!!
あっしが思うにゃぁ江戸っ子だね!?」
「‥‥はぁ、まぁ‥」
しょうがないので付き合うことにしたらしい。