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君に熱視線゚
第17章 慕情
「兄さん落ち着いてょ」
「──あ?!」
冷静に言う苗に、尚更腹がたつ
「だってさ、爺ちゃんがゆうんだょ…
おいしいって思えばおいしい。まずいって思えばまずくなる。
人もそうなんだって‥
好きだって思えば相手も好きになるし嫌いだって思えば相手も嫌いになるんだ‥──って!」
爺ちゃんから教わった言葉を堂々と発言する苗を相手に晴樹は握っていた箸をカタン!と置いた
「じゃあ聞くけど‥‥
お前は夏目に好きだって言われたから好きになるのかよ!?」
「ぇ‥‥‥と
‥それは‥」
‥兄さんてば‥今、大ちゃんの事を言わなくても…
返す言葉に詰まる苗に晴樹は詰め寄る
「‥‥‥
俺が‥
俺が好きだっつたらお前は俺を好きになるのかよっ…」
そう言った晴樹の表情にはさっきまでの強気な態度がまったく見えない‥
「そんなの、
もちのろんだょ!
苗は兄さんのこと大好きだもん!」
「………っ!?」
なんの躊躇もせず言って退ける苗に、晴樹は眉根を寄せ頭を振りながらため息を溢した‥