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君に熱視線゚
第17章 慕情
― カチャ!
「ただいま‥」
「‥お帰りなさい?
お帰りは明日の予定だったんじゃ?」
土曜の昼過ぎに自宅に戻り着いた晴樹に村井は言った
「あぁ‥ちょっとね
疲れたから早めに切り上げた‥
少し部屋で横になるから、何かあったら呼んで…」
「わかりました…」
昨日、旅行の準備をしに帰ってきた時とは明らかに違うテンションの晴樹に気づいてはいたが、有能な秘書兼世話役の村井は余計な詮索はしない‥‥
だが、大元の雇い主にも報告を怠らなかった‥
村井は部屋に入った晴樹を確認するとどこかに電話をかける‥
「‥あ、もしもし会長。村井です‥
晴樹サンがもう旅行からお戻りに‥‥‥」
『‥うむ、松玄格の女将からも連絡が入った…。
今朝になって急にキャンセルしたそうだ‥‥‥
何かあったかもしれんな‥
しばらく、様子でも見てみるか‥
また、何かあったら頼んだぞ‥』
「えぇ‥では、失礼します」
‥晴樹のヤツ‥
苗ちゃんに振り回されとるな‥‥グフっ!
70を迎えたお爺には、こう言う楽しみしかなかった。