この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君に熱視線゚
第17章 慕情
苗の声を聞くとなると何だか気がめいる…
晴樹は重い気持ちのまま携帯を耳にかざした。
『ハィもすもすぅ〜』
「モシモシ‥苗?
今日、買い物か何かあるのか?」
『ないょ‥なんで?』
‥ない!?
じゃあなんでお爺はあんなこと…
「‥あー、じゃあ重い荷物とかは?」
『それならある‥』
「‥‥‥そか…
じゃあ帰り送って行くから‥‥じゃな‥」
重い物?
携帯を閉じて晴樹は考える‥
‥買い物はないけど、重い物はある‥?
アイツ今度は何お持ち帰りするんだ?
そして放課後──
―ジャー‥‥
苗は外の水飲み場でタンクに水を入れていた‥‥
‥早く稼いで、水道代払わなきゃだょ…
口を尖らせ思い悩む。
そして、そんな苗の行動は注目を浴びていた‥
‥あれ‥田中サンだ‥‥
何してんだろ?
2年の校舎から丸見えの水飲み場を指差し、直哉は晴樹に声をかけた
「晴樹サン!‥」
「?…悪い、ちょっと待って。
今、苗に電話っ‥」
「その田中サンがまたなんかやってる」
「‥‥?」