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君に熱視線゚
第17章 慕情
「ごみんね兄さん‥
苗は台車があるからだいじょびだょ!
どうせ、当分はこの生活だからさ!」
「……っ…」
晴樹は苗の言葉に胸が痛んだ。でも、口をついて出てしまった言葉は取り返しがつかない‥
自分自身に苛立ちながら、晴樹は口を開く‥
「いいよ‥
どのみち、今からの予定もキャンセルしたし‥」
‥予定なんて元々ない‥
苗から目を反らす様に言う晴樹にお嬢は言った
「その子は大丈夫だって言ってるじゃない!!
あたし達と今から遊びに行こうよぉ!」
「理事長命令だっつってんだろ!?
‥‥明日なら遊んでやるから」
「うそ?ほんと?」
晴樹はお嬢達と約束してしまった‥
「あぁ、だから今日はもういいだろ?‥苗、行くぞ…」
機嫌の良くなったお嬢達は笑顔で晴樹達を見送り手を振っている
「っ……行くぞっつってんだろ!?」
立ち止まり笑顔で手を振り返す苗に晴樹はキレかかっていた。