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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]

苗は大慌てで晴樹の携帯にかけ直した
─着信─
[苗]
「……っ…」
晴樹は鳴り出した携帯を確認するとマナーモードに切り替えポケットにしまった──
「チーフ、テキーラ入れて‥‥」
晴樹はそう言うと立て続けに三杯飲み干しテーブルに突っ伏した‥
‥もぅいい‥‥‥
苗じゃなくても‥‥‥
───!!ッ‥‥
俺じゃなくてもいいアイツなんか要らねぇ!!!
「それだけ飲んで酔えないならこれ以上何飲んでも無理だぞ‥‥‥」
チーフはそう言ってテーブルに伏せる晴樹に水を差し出す
そして、顔を上げた晴樹の表情に驚いていた。
「どうした?そんな情けない顔して‥‥
お前らしくないな、いつもの余裕はどうした?」
悲痛な表情のまま歯を食いしばる晴樹にチーフは発破をかけるように語りかけた。
「余裕!?
そんなもん、とっくの昔にない!!!」
晴樹はチーフの出した水を押し退け訴えるように叫んだ
初めて本気で欲しいと思った人を‥
意図も簡単に捕られてしまった‥‥‥
自分でどうしていいかわからない──

