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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]
アイツは──
夏目は苗に自分の気持ちをはっきり伝えてる‥
そして俺は……
受け入れて貰えないことだけを考え、それに怯えて気持ちを伝えることができなかっただけ‥
受け入れて貰えないなら
“兄さん”としての立場で傍に居れればいい‥‥
そう思った結果がこれだ‥
実際、苗が他の男と居ることが耐えられない!!
今日初めてそれを目の当たりにしてわかった感情──
夏目はもう、ただの男友達じゃないっ…
苗にとってアイツは特別になった‥‥‥
恋人という特別な存在に‥
もう、ほんとに傍には居られない‥‥‥
‥苗‥‥‥ごめんな…
なんでも頼れっつったけど‥‥‥
たぶん俺は見返りを期待する‥‥‥
無条件でなんて何もしてやれねぇから…
だから、‥‥‥
お前ももう俺に頼るなよ‥
テーブルに片肘をつき、伏し目がちに遠くを見つめる晴樹にチーフは再度水を差し出す
そして、ため息をつきながら晴樹はそれをグイッと飲み干した──
「お前はイイよ
どんな状態でも女がほっとかねぇんだから‥‥」