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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]
女はそういいながらもう、一本のタバコに火をつけ晴樹に渡した


暗い部屋で二本タバコの火と晴樹のジーンズのポケットに入れた携帯がチカチカ光る‥


「ねぇ晴樹?さっきから携帯光ってるけど、出なくていいの?」


女の言葉に仕方なしに晴樹は携帯を手にとった──


着信──17件


「‥‥‥」


その内の12件が苗からだった。しかも、一分間隔で着歴に残っている‥‥‥


‥嫌がらせか!?



晴樹は思った。



あとは、ラブホに置き去りにしたお嬢とその他の毎回、意味もなく電話をよこす女達‥



そして、留守電には2件の文字が‥


[留守番センターに接続します──]

晴樹は携帯を耳に当てた。

ピ〔ちょっと晴樹ぃ!どこ行ったのよ!!これでデートの約束済んだなんて思ってないでしょうね!?ほんとっ勝手な‥〕ピ



「‥‥‥」


留守録の時間が足りなかったらしい──



[もう一件──‥]


ピ〔兄さん‥‥〕


「……っ…」

留守録からは今にも泣き出しそうな苗の声が聞こえてきた‥‥



〔兄さん‥ごみんね。〕




[留守電の再生を。消去する場合は‥]



晴樹はため息をつきながら消去ボタンを押した──


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