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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]
『はい、会長‥
何かございましたでしょうか?』
「ぬぁにを流暢に喋ってんだ貴様ぁ」
『は?会長!?』
お爺は村井にヤツ当たりしていた。
「晴樹を出せぇっ
晴樹はどこだぁ!!
あぁ!!?
なんで携帯が繋がらん!?
これじゃ携帯の意味がなかろうがぁ!!ハァ」
興奮し過ぎで息があがる。70代のお爺はこれだけで体力を消耗していた‥‥
『‥‥晴樹サンは知人のとこにいると今朝、連絡が‥‥
それ以外は私もちょっと‥』
「なぁぁにぃっ
わしの苗ちゃんが鬼頭組絡みの奴らに拐われちゃったんだぞ!どう責任取るんだ貴様!?」
『わ、私の責任でございますか!?』
「どんだけぇ!?
いかほどだ!
バカたれがぁ!
なんとしてでも晴樹と連絡を取れ!!わかったな!」
『──…はぃ…』
‥流行語はすぐ使いたがるんだからこの人は‥
短気で横暴、わがままな会長からやっと離れられたと思った矢先に村井にふりかかった事件だった。
結城 茂樹の元、敏腕秘書村井は孫の代の晴樹、担当になってもこの人に振り回されるのだった──