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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]
マスターに言われ、少年は深々と頭を下げて出て行った‥
クラブハウス‥次に探しに行こうと思ってた場所だ―!
夏目は再びバイクに跨るとその場所へ向かった‥
ことは一刻を争う…
相手がヤクザなだけに、苗に何をするか解らないっ
苗!頼むから無事で居てくれっ…
くそっ!大体、なんでアイツこんな時に携帯切ってんだよ!!?
ふざけんじゃねぇッ!
夏目は晴樹に対しての怒りを彷彿させながらクラブハウスを目指した──
「ねぇ晴樹ぃ‥‥」
「あぁ‥?」
リエはほろ酔い気分で晴樹にしなだれ掛っていた‥
夕べの飲み過ぎが祟ったせいか、酒には手をつけずコーラを口に含みながら晴樹はリエの肩を抱く
そして、キスをしていた‥
リエは晴樹に優しく肩を抱かれるのも初めてだった‥
それでも、晴樹の気持ちはココにない‥
どんなに優しいキスをしても‥そっと肩を抱かれても
晴樹の気持ちはココにはなかった──
うっとりと自分を見つめてくるリエを晴樹は遠い瞳で見つめ返す‥‥‥
今の晴樹の瞳はまるでガラス玉のように目の前にあるモノをただ、映し出すだけにすぎなかった──