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君に熱視線゚
第19章 大切な人[中編]
晴樹は夏目の言葉を再度呟く‥
拐われた?…
銃を持ってる奴らに?‥
頭でやっと整理できたその言葉の意味に晴樹は次第に青ざめる
「夏目‥‥‥
どういうことだ?‥‥‥」
晴樹は静かに夏目に問いかけた
血の気が引き、冷や汗が吹き出してくる感覚を抑えながら早る鼓動を落ち着ける‥
「あんた、鬼頭ってのと知り合いだろ!?
拐った奴らがそいつに知らせろって──
理事長が身代金絡みじゃないし相手がヤクザじゃ下手に動けないからって‥
取りあえず鬼頭と知り合いのあんたに知らせなきゃ事が運べないって!!」
「鬼頭‥‥?」
晴樹がそう口にし、顔を上げると店のカウンターにはいつの間にか、この騒動を楽しみながら眺めていた貴志と目があった──
‥えっ、この騒動の原因て‥
‥俺!?
他人事のように傍観していた貴志だったが‥
鬼頭の名前が出た途端、気まずそうに頭を掻いていた。
「どういうことだ?貴志‥」
晴樹の問いかけに貴志はボソッと答える
「あー‥‥
じゃあ、たぶん女、預かってるって‥‥
その事だったんかな‥」