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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]

考えたくはない──


ないのにっ!


悪い方へと思考が巡る‥



役に立たない人質をアイツらがいつまでも囲っておくわけがない‥


だからっといってわざわざ無事に返してくれる輩でもない‥‥‥



残る答えは一つ…



絶望的な面持ちのまま立ち竦む晴樹を見る貴志の目が物語る‥‥‥




“もうあきらめろ…”



貴志ははっきりとそう目で伝えてくる──




わからない…


何がなんだか‥‥‥



貴志の言いたい事も遮断するように晴樹は言葉の理解を完全に拒否していた──



貴志はそんな晴樹の肩に手を置いた‥



「もう、口はきかねぇかもしんねぇけどよ‥


取りあえず体だけでも取り返してきてやるよ‥‥‥」



「──待て…


貴志‥





俺が行く──…」


立ち去ろうとした貴志に晴樹は呼びかける



「俺が行く‥


俺がっ──‥


俺が迎えにッ‥‥‥」


──ッ苗!

生きてる望みは薄いッ―


それでも、知らない奴らに迎えに来られるよりはッ‥俺がっ‥‥

迎えにぐらい行ってやりたいっ‥──!

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