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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]

「わかった、

じゃあ行くぞ‥」


貴志に肩を叩かれ晴樹も覚悟を決めた──


そして、床にへたり込んだままの夏目を振り返る。


「夏目!!お前はもう帰れ!

ここに居てもなんにもなんねぇから!!」


「──?!


どこ行くんだよ!?
わかったのか!?苗の居場所が!!?」


自分に掴みかかりすがりつくような表情の夏目に胸が痛む──



「連‥れて‥‥
帰ってくるから‥

絶対にっ──‥」


晴樹は夏目の目を見てこの言葉を言えなかった──













―バタン!!


晴樹は貴志の車に乗り込み鬼頭組の本部へと急ぐ





‥‥‥




‥‥‥‥‥




‥‥‥っ‥苗っ──!





晴樹は携帯を握りしめたまま歯を食い縛った──


『あんたなんで携帯の電源切ってんだよ!!?』



夏目に罵倒された言葉が脳裏をかすめた──


‥もっと‥‥



もっと早くっ‥


連絡さえ取れていれば状況は変わったかもしれないっ



ただ──


今更、後悔してもッ‥


「晴樹!!

ついたぜ!」


貴志の言葉に促され晴樹は車を降りた──

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