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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]
「‥‥なえ…」
晴樹が苗からのメールを眺めているとセンター預かりのマークが片隅で点滅している。
電源が切れていた為にちゃんと届かなかったメールのマークが──
晴樹は慌てて通信を行なった…
受信―7件―
その内の2件が苗からのメールだった。
晴樹は苗からだけのメールを開く‥
1通目は写メ付きのメールだった…
[題]
〔 苗と仲良し兄さん〕
〔兄さんおはょ〜
じゃじゃーん!
温泉旅行の時の写メだょん
兄さんに送るって言ってて忘れてたょ、ごみんね!〕
「‥写メ…」
添付欄にアクセスすると、そこに映し出されたのは‥
明け方朝日が射す部屋の中でぐっすり眠る自分の隣に添い寝をし、そして顔をぴったりと寄せてカメラ目線にVサインを決めた苗との二人の写真だった‥
「──…っ…」
‥コイツっ‥‥‥
いつの間にっ!?
晴樹はその写メを見つめていた──
胸が疼く
嬉しくて仕方がない。
信じられない──
晴樹は速る鼓動を抑えるように緩む自分の口元を手で覆い隠す‥
でも、それもほんの一瞬のことだった──