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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]
「兄貴!! 本部から電話ですっ兄貴に掛けたら出ねぇからって俺の携帯に…」
「本部から?
あぁ‥奇襲の妨げになるから今、電源切ってたんだ」
貴志は言いながら舎弟から携帯電話を受け取り耳に当てた。
‥苗‥
待ってろつったろ?
一人で行くなよっ──…
迎えにッ……
迎えに行くっつてんのにッ
俺も傍にいるってッ
‥どこ行ったっ?‥
一人で──‥‥
まだ‥
そんなに遠くない‥よな?
まだ‥
間に合う‥だろ?‥
今ならッ
今すぐなら──‥
すぐに追いつくから‥
一人で行くなッ──苗っ!!
何やら遠くの方では貴志のわめく声が聞こえてくる‥
‥相変わらず上品な顔してうるさい奴だ──
たまには、静かにしてくれ‥
お前の相手は結構しんどい‥‥‥