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君に熱視線゚
第20章 大切な人[後編]
瞳に映る景色が次第に滲みぼやける……
晴樹はそれがおかしくてクスリと笑み、目を細めた‥
その瞬間、瞼に押し出された水滴が頬を伝い落ちる‥
晴樹の銃は自身のこめかみに当てがわれていた──
早く逝かないと苗を見失う‥
片時も傍に居たくないなんて思った自分がバカだった‥
もう、離さないッ
その為に俺はお前を捜すからッ‥
だから‥
意地悪しないで待ってろよ‥
それ以上先にッ
一人で逝くなッ‥
俺をもうッ
置いて逝くなっ──
《兄さんと一緒にいると楽しい!!》
同じだ‥
俺もお前と居ないと‥
笑えない‥
つまらない人生に逆戻りだよ‥‥‥
そんな人生なら‥
要らない──
苗の居ない人生なら‥
俺には必要ないから‥
俺に必要なのはッ──