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君に熱視線゚
第26章 夏休みの予定
「‥兄さんどしたの?」
「──苗‥
お前、助手席に移れよ……これじゃなんか変だろ?」
由美を降ろし後部座席に座ったままの苗に晴樹は言った。
「そぅ?変かな?」
べつに変って程ではないがとりあえず苗は晴樹に言われるまま助手席に移動した‥
そして、ソワソワしながら語り出す‥
「ねぇ兄さん!」
「‥ん?」
「潮干狩りも出来ちゃうかな?」
「‥潮干狩りしたいのか!?
‥‥まぁ、考えるといてやるょ…」
そう、苗は海か山に行くからには何かの収穫がないと納得出来ないタチだった‥
ジジ、ババに育てられ‥田舎道を歩くだけでも、(ふきのとう)や(つくし)を
‥山を歩けば山菜などの収穫をしながら過ごしてきている‥
なので、ただ、遊ぶだけでは苗の心は満たされることはないのだ‥
晴樹の返事に苗はニコニコしながら前を向いた。
―バタン!
「兄さんありがと!!」
「あぁ、さっきの話しみんなにも伝えておけよ!
じゃな!」