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君に熱視線゚
第28章 事件!
「すいませ−ん‥
田中と言います」
苗の呼びかけで被害者宅の玄関のドアがガチャッ!と開くと中から主人らしき男が顔を出した…
「──ヒィっ!!?」
そして主人は目の前の威喝い男に絶句する!
「この度は‥
うちの兄貴がそちらサンに大変ご迷惑をかけたそうで‥」
玄関口で深々と頭を下げる恐面の武に被害者のおいちゃんはひびっていた‥
‥兄貴!?
あの男‥ヤクザだったのか!?
くそっまずった、警察は何もそんなコトは──
おいちゃんは武を見て大いに焦っていた。
そして武相手にヘラヘラと笑いながら
「いゃぁ〜
大したもんじゃないから気にしないで下さい!!
え──!?慰謝料?
とんでもないッ、そんなもの請求した覚えは…
ははは‥」
‥くそぉ‥バレない内に早く引き上げてもらわにゃ…
乾いた笑い声を上げながら冷や汗を拭いている。
‥なんだろ?署長サンが言ってた人と随分感じが違う気が……
苗はしきりに目を泳がせるおいちゃんをみて首を傾げた。
そぅ、署長は、相手方が気が治まらなくて‥
確かにそう言っていた筈だ。
この男‥やっぱりふっかけてやがったかっ…
そして武は何かに感づいていたようだ‥