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君に熱視線゚
第28章 事件!

組員達のその声と同時に武が抱えていた壷を投げ捨て苗の元に駆け寄る!!

後ろでは高級品の壷がガシャーン!!と派手な音をさせて人生の幕を閉じていた──



「お嬢ッ
大丈夫ですか!??」


「タ‥ケちゃん…




苗は‥守ったょ…


みんなのおにぎり──


体張って守った‥から…」


苗はうつ伏せで顔を上げて武に言った‥

大皿のおにぎりは顔面を犠牲にし見事なスライディングを決めた苗の手に支えられ、盛り付けたままの姿で揃っている‥


「タケちゃん‥
早くみんなにコレを…」


ドラマのようなセリフを吐き、苗はガクッ!と生き絶えたように顔を伏せて目の前に一個だけ転がっていたおにぎりを見つけた‥


‥ぁ‥一個だけ落としちゃっただょ……

じゃあ、これは苗が‥


苗が目の前のおにぎりを手にしようとした瞬間、武がそれを拾い自分の口に頬張っていた……。


「──…っ…タケちゃん…」


「大丈夫です!!
3秒以内に拾って食えばなんてことないですよ!」


武は苗に笑顔を向ける




‥タケちゃん‥‥‥

でもせめて、


ホコリは払って口に入れなきゃだょ…



武が頬張ったおにぎりはホコリを纏っていたのだった。

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