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君に熱視線゚
第28章 事件!
藤代の組員達が二人を見守る中、玄関口で車の急ブレーキの音が鳴りドアの開閉音が聞こえる──
「すいません!」
‥あれ?
あの声は…
苗は声の主に気づいたようだった‥‥
そして、玄関先に行った組員に連れられ晴樹が作業中の場所に連れて来られる‥
「──何してんだ?
お前?!」
苗は廊下にへばり付いたままだった。
そしてその側には武がしゃがみ込んでいる‥
武は苗を優しく抱き起こしながら晴樹に言った‥
「引っ越しを手伝ってくれるってんで‥
丁度、昼時だから厨房の仕事を頼んだんですよ。
そしたら、転んじまいまして‥‥‥」
「転んじまいました…」
「見たまんまってことだろ?要は‥」
苗は武の言葉を復唱し晴樹に訴えた。
晴樹が呆れていると再び玄関先で車のドアの開閉音がし、組員達の礼儀正しい挨拶の声が聞こえてくる。
「お、もぅ来てたのか?」
自分達がこれから世話になる、鬼頭組の次期跡目に藤代の組員達は深々と頭を下げて迎えていた
「忙しいんじゃなかったのかお前‥」
晴樹は貴志に言った
「ああ、引っ越しの進み具合でも見にきたんだよ」