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君に熱視線゚
第29章 恋慕
苗と別れた時点で由美も夏目の番号を削除していたため、相手が誰かわからなかった




『モシモシ‥ぁ、夏目だけど』

夏目は名前を尋ねられたことに密かにショックを受けていた‥


『夏目‥あぁ‥

―――何の用?』


大事な親友を振った相手‥今の由美にとって夏目はそんな存在‥
遊びたかったんなら苗じゃなく軽い女を相手にすればいい‥‥‥


由美はあからさまにそんな態度で応対していた‥



そんな由美の態度は電話越しにはっきりと夏目に伝わってくる‥


『あ‥、の、苗の電話番号教えて欲しくて‥』


「番号?なんで?
夏目クン知ってるでしょ?」


『それが、消しちゃってて‥』


「‥‥ふ〜ん要らなくなったら消すんだ?
じゃぁ必要ないんじゃない!?
今更、なえちんに電話してどうするの?」


『‥‥‥ぁ‥ちゃんと謝ろうかと‥思って‥‥‥』


夏目は拳に力を入れて声を絞り出す――――


由美の態度ではっきりわかる‥
たぶん苗をすごく傷つけたんだと―――

完全に自分を拒絶するような話し方に夏目は涙が溢れそうになった‥


「今更、謝る必要ないと思うけど?
せっかく、忘れたことぶり返すだけだからやめたら?」
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