この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君に熱視線゚
第30章 田舎
「ハハハ、そうか!
酔っ払って人ん家の盆栽の鉢ぃ頭に被って捕まったのか…満作らしいなぁ」
賑やかな夕食時‥話題はつい最近起こった満作の窃盗事件と誘拐事件の話しで持ちきりだった。
苗の提供する話題に東郷家の現当主、悟の爺さんは昔っからの満作を知っているためアイツらしいと言っては爆笑している‥
「俺、思ったんだけどさぁ‥‥‥
満作おじちゃんのやることって…
こち亀のりょうさんに似てるよな」
「‥‥‥‥」
悟の的を得た言葉にみんなが静かになる──
「っブハーーーッ」
そして大爆笑の渦に巻かれていた。
―カチャ‥
優雅なクラシックの曲がながれる中で食器の音が微かに耳に届く。
「お客様‥ワインのお味は如何でしょうか‥」
「‥‥ンー
このワインってこんな味だった?」
ホテルのレストランでディナーをとっていた晴樹にソムリエが先ほどセレクトしたワインの味を確認しにきた‥
そして、晴樹の言葉にソムリエは目を光らせる!
「はい、実はこの年代のワインは気候の変化で、毎年のものと比べてお味に変化が‥‥」
「へぇ‥ワインはあんまり解らないけど前に飲んだのと違うと思って‥
なるほどね!
生き物ってことだ‥」