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君に熱視線゚
第30章 田舎
‥‥べつに…
わかってたけどな‥‥
そぅ、わかっていたこと‥たぶん、苗からの連絡は入っていない‥‥‥
期待はしないけど多少の望みを抱きながら携帯を確認した晴樹は密かに肩を落としていた‥
そしてメールにも目を通す
〔今、ムーンライトにいるよ!
晴樹は今どこにいる?
会いたいな‥〕
リエからのメールだった
「‥会いたい‥‥か…」
晴樹はメールを読んで呟く
アイツが‥
苗がこの言葉を言ってくれたらどんなにいいだろうか
切なさが胸を焦がす‥
俺は苗にとって‥
便利で、都合がよくて‥
居ても居なくても平気な存在‥
俺に結城の名前がなかったら──
苗は見向きもしなかったかもな…
晴樹はそんなことを考えながら苗に連絡を入れた‥
5日も会ってない‥
はっきり言って限界…
禁断症状が出そうだった‥
せめて声だけでも‥
晴樹はそう願いながら携帯を耳にかざした
♪〜‥
「苗ー!
携帯が鳴っちょるがよ」
「えー、ちょっと今、手が放せないだょ!
叔母ちゃん代わりに出て!」
「叔母ちゃん携帯はよぅ解らんのにっ‥」