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君に熱視線゚
第33章 夏祭り
「“俺が居ない間”苗を守ってくれる奴が居てくれたら安心出来るのにってさ」
──ッ!?
晴樹は悟の言葉が少しずつ胸に引っかかり始めていた
「だから、結城さんと会えて安心した!!
あぁ、この人なら“俺が居ない間”“俺の代わりに”苗を守ってくれるって思ったから」
‥なに?
「結城さん‥
“俺が側に居れる時が来るまで”苗のこと頼みます!!」
悟は剣道部の主将らしく正座をすると晴樹にガバッと頭を下げた──
潔く頼み込む悟にすかすがしさを感じるがどうも腑に落ちない。
‥なんか、ムカつく…っ…
そう、晴樹は悟の放った言葉に少しずつムカつきを覚えていた……
「悟ー!サオリちゃんが迎えに来たわよ!!」
‥サオリちゃん!?
悟の母親の呼び掛けた言葉に晴樹は目を見開く。
「あ、俺彼女と祭り行くんでじゃぁ苗のことお願いします!」
「は!?‥彼女?!」
晴樹の問いかけに答えぬまま悟は笑顔で手を振って立ち去った。
―ガラッ‥
「兄さん!!準備でき‥
おぉ格好いいじゃん兄さん!!
いぶし銀だねっ
苗惚れちゃいそうだょ‥//」
「そ、そうか‥
別に惚れてくれても構わないんだぜ‥//」
心なしか頬を染める苗に晴樹も照れが隠せない‥