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君に熱視線゚
第34章 誤解
「大介ー!!アキちゃん来たわよ。」
「今、出る…。」
「やぁねぇーあんた、今からデートなのに何!??そのしんき臭い顔は?彼女にフラレるわよ!!」
「‥
フラレるとか言うなっ」
元、全日本バレーのエースアタッカーの母親はトコトン体育会系だった。
ずんぐりとした父親に似ず夏目は母親の血を濃くうけついでいる‥
夏目はあの日、苗に電話を切られて以来自暴自棄になっていた…
‥俺から別れを告げたのと訳が違う…
今度は間違いなく俺がフラレた──
思い出しただけで涙がにじんでくる。
何ひとつ言葉も発してくれず一方的に電話を切られた‥
俺の言いたかったことは解った筈なのに‥聞いてももらえなかった──
もぅ‥
完全に無理…
夏目は電話に出たのが苗だと思い込んでいた。
そして、はっきりと苗にフラレたと勘違いした夏目は気を紛らすようにアキと毎日デートをしている‥
何かをしてないと泣けてくる。
ただ、水泳をしている時だけは無心になれた為、夏目の自己タイムはめきめきと縮んでいた‥
「ねぇ、あたし久しぶりにケンチキ食べたい」
「俺、ケンチキ嫌い‥」
「‥っ…いいじゃんたまには!」