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君に熱視線゚
第35章 バカンス
「‥だ、‥ダメか?」
夏目は不安そうに苗を見つめる‥
「大ちゃん
なんで移動しながら言うだかね?…っ…」
そぅ‥夏目は苗に確認をとりながらも少しずつ岩場の影に苗を引っ張って移動していた
どうやら苗の返事を待つ気はないらしい‥
夏目の顔はやる気満々だった
「だって‥
本当だったら苗と俺って恋人同士だった筈なのにっ‥すげーラブラブだった筈なのにッ──‥
今頃ちゅぅだって絶対いっぱいしまくってた!!!」
「‥そ、‥そんな‥‥」
少々、興奮気味の夏目に苗は戸惑いを見せる
まさしく短刀直入‥
晴樹と違って夏目は自分の気持ちに正直だった
「一回だけ‥‥
そしたら、あとは‥
我慢するから‥
国体優勝するまで我慢するから──ッ‥」
「──…!?…だぃちゃッ‥」
そう言った夏目の距離はあまりにも近かった‥
苗の返事も待たずに夏目は小さな唇を塞ぐ──
そして重なりやすいように苗の後頭部に手を回し、顔を傾けた
ずっとしたかった‥
苗とこんなキスを‥‥‥
初めてのデートでは躊躇ってしまった深いキス‥