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君に熱視線゚
第38章 学園祭*付録
「俺、煎餅にするよ‥
お好みトッピングってなんだ?」
‥バナナは貴志達に任そう
案外、甘党な極道二人に晴樹は希望を託す──
そして、苗は寅さんの衣装の上に店の制服に“せんべい”と書かれたはっぴを着た。
「大ちゃん!大ちゃんの煎餅も作ってあげる!」
苗の呼びかけに店の作りを眺めていた夏目が駆け寄ってくる
「はい、まずはこれ!
お口さっぱり日本の心だよ!」
中身が何かも教えず苗は水飴の代わりに何かをえびせんに挟み二人に差し出す‥
「なんだこれは?」
「つべこべ言わず男ならサクッと食いねぃ!!」
気分は屋台の江戸職人だった
苗にそう言われ二人は目を合わせ、恐々と煎餅をかじる‥
サクッとした香ばしいえびせんの味にほどよい梅の香りと酸味が口に広がる‥
「──お、なかなかイケるじゃんっ」
‥これならバナナよりぜんぜん食える
晴樹はそう思いながら次を頼んだ‥
「お次はこいつだ!
これを無くしちゃ日本のわびさび は語れねぇってんだ!!
思いきってガブッと言ってくんねぇい!!」