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君に熱視線゚
第39章 海外からの来訪者
その時はすでに弁当に手を付けていた為に、苗は晴樹の誘いを断らざるおえなかった。
そして、晴樹からの電話に受け答えする苗の横で、夏目はしきりに自分が側にいることをアピールするように、電話口の晴樹に聞こえるよう大声で喋っていた
『まて、苗!
誰と弁当食ってんだ!?』
『ん?えとね、由美と克やんと大ちゃんとだよ!』
――‥!
‥また、夏目とランチかよ!
『わかった。
もう食べてんならいいよ‥また誘うから…』
少し重たい口調でそう返すと晴樹は電話を切った。
夏目の楽しそうな声が異常に耳に障る‥
今日、電話ではなくメールをしたのはそのせいもあったのだ。
…苗……
夏目は苗のいない椅子を見つめ、制服のポケットに入れたままのUSJのチケットをくしゃっと握り、唇を噛み締める‥
克也達とダブルデートをするつもりで頼んだチケット‥
夏目は昨日のランチ時に一緒に行こうと、苗を誘ったのだが‥
『今度、兄さんと行くだよ。その後は赤ちゃん生まれそうだから家になるべくいなきゃだし。当分暇がナッシングだよ』
あっさりとそう断られていた‥