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君に熱視線゚
第39章 海外からの来訪者


「んむぁいぃ
相変わらずなお味だよ!」

「美味いか?」


自分の問いかけに満面の笑みを向けランチを頬張る苗を晴樹は眺める。


「兄さんはどう?」


「あぁ、最高だよ。

一つの弁当箱の中でオーケストラ演奏が上演されてるって感じだな‥」

「‥‥」

晴樹は尋ねてきた苗に弁当を食べながらソムリエのように感想を語りはじめた。

「まるで‥

そう、これはまるで‥

焼いた塩シャケにハンバーグのケチャップがナイスな甘味を加え、傾いて形の崩れただし巻き玉子には苺の汁が絶妙な酸味を与えている‥」


「そ、そう?‥」

晴樹は目を閉じて瞑想するように身振り手振りで優雅に感想を述べる‥
そして、閃いたかのように目を見開いた!

「そう!これはまるで統一制のないオーケストラだ!!

ハモらずにそれぞれの味が自己主張しあっているな!」

「そう‥
じゃあみんな個性があっていいだね‥」


晴樹はそう言った苗ににっこり微笑み返し付け加えた


「フルーツは出来るだけ別に入れた方がいいと俺は思うぞ‥」

ぐちゃぐちゃに崩れた弁当に再び箸をつけながら、晴樹は苗に提案していた


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