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君に熱視線゚
第39章 海外からの来訪者
ついでに他に買う物はなかったかとホクホク顔であれこれ考える苗を見ながら、晴樹はふと、寂しげな顔を見せる‥
援助をする以外、苗との接点が見い出せない自分自身に晴樹は切なさを覚えていた。
‥今は別にそれでいい。
晴樹は自分自身にそう言い聞かせる‥
今度の土曜日は援助抜きのちゃんとした当たり前のデートだから‥。
苗と二人で‥
そう思いながら、すごく楽しみにしてたのに‥‥‥
恋の女神は晴樹の恋路に向風を送り込む…
ほんの一歩も前進出来ないような向風を‥
女神は中々、晴樹の恋を応援してはくれなかった…。
「はあ!?
急に何言ってんだよ!!」
土曜日の午前中、慌ただしく出掛ける準備をする晴樹に電話が入った。
「だから、昼の一時に空港に着くから迎えに行ってくれ。と日本語を言ってるつもりだが‥」
「―――‥」
流暢に語る電話の相手に晴樹は無言でキレる。
電話の相手は晴樹のパパさんだった…
「ざけんなよ!いきなり言われても無理に決まってんだろ?俺は今から用があるから。」
晴樹はそう言って電話を切った。