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君に熱視線゚
第39章 海外からの来訪者
‥そうだ!これ苗に持って行ってやろう‥
何となく会える口実ができて笑みを浮かべながら晴樹はリディから受け取った菓子を手に、苗に電話をかけた。
プルルル‥――――
‥‥‥
‥出ない‥まぁいい、いつものことだ…
呼び出し音が鳴っても一向に携帯にでる様子のない苗に晴樹は諦めて、自宅電話の方に掛け直す。
―ガチャ!
「はい田中です、どちら様ですか?」
「もしもし、空か?
結城の兄ちゃんだけど苗は今、電話出れる?」
「ああ、兄ちゃん!
苗姉ちゃん出掛けたぞ!
バスに乗るって連絡きてからだいぶ経つからもうすぐ帰ってくると思う。」
すんなりと三つ子の内の誰かを当てた晴樹に空は苗の留守を告げた。
そして晴樹は空の説明に声をあげ聞き返す
「バス!?
バスに乗ってどこ行ったんだ?」
「USJだよ。」
「は?‥‥USJ?」
「うん。夏目の兄ちゃんが迎えに来て行ったよ!兄ちゃん!今度俺達も連れてってくれよな!」
――――‥!
なに!?
夏目と行った‥?
空のご丁寧な説明に、晴樹は携帯を耳にしたまま固まる
‥なんで‥夏目と‥
「わかった…
苗が帰ったら電話するように言って…。」