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君に熱視線゚
第40章 心の変化
‥苗…──傍にくらいは居てもいいだろ‥
『──…どんな事でも困ったら直ぐに電話‥しろよ‥』
‥直ぐに──…連絡して欲しい
頼るだけでもいいからせめて何かあった時くらいは俺を必要として欲しい
ごめんな、苗‥それだけは誰にも譲れない!
苗の望むことは俺が真っ先にしてやりたいから
苗の特別にはなれなくても、苗が困った時は俺が一番に何かをしてやりたい‥
小さな悪あがきだってわかってても──
大好きな苗を嫌いになんてなれないから‥
「‥‥兄さん?」
『──…なに…』
熱に侵されたように同じことを繰り返す晴樹に苗はふと呼びかけた‥
‥兄さん‥なんか変?
「兄さん風邪引いた?
ちぃーと声が鼻声だょ
だいじょびだかね?」
『鼻、声?……っそうかもな‥ちょっと息苦しい‥』
「息苦しい?
あや〜、お粥さん作ってこうか?」
―――‥!‥なえ‥
苗に気遣われ少しだけ胸がざわめきたつ
そして晴樹は自分に気を使う苗にわざと聞き返した
『お粥?‥‥何、苗が看病してくれんの?』
「看病?そりゃするよ!!
兄さんに世話になってるのにここで恩返しできなきゃどうすんのさ」