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君に熱視線゚
第41章 心の変化(苗の異変)
‥優勝したら苗とやり直す?
「───…っ」
ランチを済ませ、教室に戻った晴樹は静かに自分の席についた。
「晴樹さん?
どーしたんですか?」
明るい表情でランチに向かった晴樹を見送った筈の直哉だったが‥
行った時とは、がらりと雰囲気を変えて帰ってきた晴樹に、直哉は驚きながら声をかけていた。
「何でもない…」
そんな言葉を直哉に返し晴樹は考え込む‥
‥やり直しって‥
今度の都大会優勝したら寄り戻すってことかよっ‥
再来週‥‥って
早すぎるっ──!
まだ、気持ちの整理も出来ていない‥
兄さんのままの立場でいいなんて思っても、‥っ
まだ気持ちがっ‥
まだ、そんな状況を受け入れられるほど気持ちの整理がっ‥
出来てないってのに‥ッ
学園のことに携わっている晴樹は知っていた…
今度の水泳部の一年、夏目はかなり期待されたスイマーだということを。
優勝は確実‥
情報は耳にしっかりと入っている。ここ何ヶ月かで恐ろしい程縮まっている夏目のタイム‥去年の優勝校の奴の記録を余裕で上回っていた
‥まさか苗とそんな約束してたなんて‥!