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君に熱視線゚
第41章 心の変化(苗の異変)
苗を好きになって自分の情けなさを十分に知りつくした‥
‥あと二週間
あと二週間で苗はまた‥夏目のものになる‥
晴樹は頭を抱えたまま下をうつ向き机を見つめた‥
隣に居れるだけでいいなんて‥ただのキレイごと‥
好きな娘の傍に自分以外は居て欲しくない―――っ
どんなに期待出来なくても、望みがなくても‥援助するだけでも傍に居れればいいなんて決心してもッッ
心がそれを拒否してしまう‥
頭では‥わかっていてもっ心がもがく―――
絶対に誰にも渡したくないと心が暴れ出すっ
「なえ‥‥なんで‥
なんでッ‥俺じゃ駄目なんだ‥‥」
か弱い声で呟くと、晴樹は震える唇をキュッと強く噛み締めていた‥
「あと‥
二週間‥か‥」
学校が終わり、晴樹は駐車場から車を出して苗を待ちながらボソっと呟く‥
革のシートに身を沈め、深いため息をつきながら‥
悲しい笑みを浮かべ、そしてまた小さく呟いた
「‥クス‥
どーしたって結局、幸せは俺から逃げてくじゃん‥」