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君に熱視線゚
第42章 すれ違い
オカンは救急隊の人に簡単に苗の持病の説明をすると、救急車に空と二人で付き添いかかりつけの総合病院へ向かった。
そして、病院に着きベッドに横になり、点滴を打つ苗の傍にカンは付き添う。そのオカンの代わりに空は苗の携帯で家に電話を入れた。
‥あ、結城の兄ちゃんにも電話しなきゃ!
苗の様子を気に掛け、電話をしてきた晴樹との約束を思い出し、空は家に電話を掛けたあと再び携帯で晴樹に電話をかける‥
‥学校から帰る時はそんなに体調悪くは見えなかったのに‥、やっぱり引っ張り回し過ぎたか?…
晴樹は自分の部屋のソファに腰掛けテレビを見ながら苗の今日の様子を思い出していた。
ふぅ、とため息をつきながら力なく歩き椅子に腰掛けた苗の姿がなんとなく脳裏に焼き付いていて頭から離れない‥
そんなことを思い出していると、部屋のドアをノックする音が‥
‥また来たか
晴樹はそう思いながら、ノックの主を部屋に招き入れた。
「ねえ晴樹!
これはどう?似合うかしら」
「‥‥ああ‥
なんでも似合うからそろそろいい加減にしてくれ」