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君に熱視線゚
第42章 すれ違い
青い目のお嬢様はブティックで大人買いした洋服を何着も着替えては晴樹の部屋にお披露目にやってきていた
「リディ、頼む‥
俺、もう疲れたからゆっくりさせてくれな?‥」
「もう、なんで晴樹はそんなにおじさんなの!?」
愚痴を言うリディを晴樹は無理矢理部屋から追い出していると、小さな小競り合いの声の合間をぬって、ささやかな携帯の着信音が耳に届く‥
──!?
‥苗からだっ
「あ、ちょっ…晴樹!?…」
バタンとドアが勢いよく閉まる。
晴樹は押し出し寄り切りの相撲技でリディを部屋から追い出すと慌てて携帯を手にした。
「もしもし?苗!?
大丈夫か!?」
『大丈夫じゃないけど大丈夫だったよ‥』
「―――?‥空?」
電話の主が誰かに気づき晴樹は空に確認をとる
「苗は?‥やっぱり、具合が悪かったのか?」
『うん、大丈夫みたい。
とりあえず救急車で運んでもらって点滴‥』
「―――!‥は!?
救急車!??」
‥救急車って‥
―――なんだよそれ!?
空の説明を最後まで聞かず晴樹は質問を繰り返す!
「救急車でって、そんなに悪かったのか!?
どこの病院にいるんだ!?」