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君に熱視線゚
第4章 初夏


別に抱きついた訳ではないが苗は自分の後ろに手を回しやすいように拓海の肩に手を乗せていた。



「晴樹、落ち着け‥‥」


晴樹をなだめながら拓海は苗に言った


「ヤキモチ妬きの旦那を持つと大変だね」


「///…別に旦那じゃない!!」


「はいはい、わかったから──‥

よしオッケー!!一週間ぐらいで仕上げるから出来たらこっちから連絡入れるよ!」

「ありがとうございます!」

苗はお礼を言ってペコっと頭を下げた。そして晴樹と共に事務所を後にする。


帰りは家まで晴樹が送ってくれた‥‥

「そうだ、兄さん!
ウチで晩御飯食べてって!!
何もお礼できないからご飯くらいしかお返しできないけど‥‥
でも、みんな帰って来てるからうるさいかもしれないっ…」


晴樹は苗の誘いを受けた



“みんな帰って来てる”

この言葉に晴樹は誘惑されてしまったのだ‥


…満作父さんに会える!

晴樹は心なしかワクワクしていた。

途中、苗の寄り道で何度か車を止めさせられ苗の家につく頃にはとっぷりと日も暮れ夜になっていた‥



ガタッガタガタッ!ガラッ―

異常に建て付けの悪い玄関を開けると、苗はただいま!と声を掛け中に入った。
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