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君に熱視線゚
第5章 ザ・田中家
晴樹は車から大量の荷物を下ろしながら苗の家を眺めた‥


ここに10人で住んでんのか‥‥ある意味凄いな──


木造二階建て5LDK
築32年。

ちなみに周りにどんどん建てられているのは結城グループのマンションだった。


この辺の土地は最近急激に高騰しはじめ、一ヶ所を除き周りの土地はすべて買収できたと聞いている‥


‥その一ヶ所が苗の家だったのか‥


晴樹は今一度眺めた。


ただ、ここも借家。大家は売る気満々だったが住民の立ち退きに手間取っているとの情報が‥‥


そぅ長い間住んでると例え借家でも居住権が発生してしまう‥

苗は追い出されてはイカン!! と思い、立ち退きのネタになる家賃滞納を早めに解決するために今まで溜め込んでいた家賃を一括で払い込んでいた‥‥‥


そのために当分は今まで以上に苦しい生活を余儀なくされる…

従って苗にとって、たまにお持ち帰りをくれる存在の晴樹は拝んでも拝みきれないありがた〜い人になっていた‥


買い物した荷物を玄関に運び込んでいると目の前には同じ顔が三つ、並んでいる。

そして、晴樹を見るなり奥の部屋に向けて叫んだ!


「姉ちゃんが男連れて帰ってきたぞ──!」


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