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君に熱視線゚
第42章 すれ違い
電話口で戸惑う晴樹にオカンは事情を説明してくれた
『 小さい時はどのお医者に連れて行っても原因がわからなくてね‥
で、ちょうどお父ちゃんが働いてた建設会社が倒産した時で私達夫婦も生活が大変で
あの娘にかまってあげられなかったのよね。
それでしょっちゅう高熱が出るからもしっ‥て時に責任取れないからって保育所の受け入れも断られちゃってそれで田舎に預けたんだけど‥‥
たまたま、大きな病院の医療カウンセリングしてた先生が退職して田舎に帰ってきた時に婆ちゃんが相談したら、「心の病気」じゃないか?って‥』
「心の病気?
苗が‥ですか?…」
オカンの口にした病名を晴樹は繰り返す
『そう、‥でその先生に詳しく話しをきいたらね
なんとなく、当てはまることだらけで‥』
「当てはまるって‥」
『その先生が言うには‥
“お嬢さんは今まで
寂しい。とか何らかの我が侭を言ったことがありますか?
もし言ったことがないのならストレスが原因ですよ。小学校にも上がらない小さな子供が両親と離れて寂しくない筈がありません。
我が侭を言って当たり前。そうやって自己主張しながら怒られていろいろと学んでいくんです。