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君に熱視線゚
第43章 距離…

妹を初めて見て発せられた苗の感想にオカンの返した応えだった




「苗、お前は昼に退院できるらしい。父ちゃんは母ちゃんとこ付いてるからお前はあんちゃんに送ってもらえ!」

「兄さん?‥‥。」

「ああ、なんだ?
なんか気に食わねぇってツラだな?」


オトンからそう聞かされ、苗は無意識に表情を曇らせる

「別にそんなことはないだょ‥ないだけど‥‥‥」

「ないだけどなんだってんだ?」


‥ないけど…

苗は口を尖らせぶつぶつと呟きを繰り返すだけだった

「苗、あんちゃん昨日も遅くに見舞いに来たんだ。後でその詫びもしとけよっ
んじゃ父ちゃんみのりんとこに行ってくるからな!」

「みのりん?」


鼻の下を伸ばし鼻歌を歌いながら愛妻と生まれたばかりの愛娘の待つ部屋へと向かったオトンを見送り、苗は退院の支度を整えながら考え込んでいた


『昨日も見舞いに来たんだ』

‥昨日も?
全然気付かなかっただよ…

高熱にうなされていたせいで、自宅で布団に潜り込んだ辺りから記憶が曖昧‥


『あんちゃんが迎えに』


‥兄さんが迎えに?

‥‥でも、兄さんあの娘の相手で忙しいって…


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