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君に熱視線゚
第43章 距離…

切ない


すごく、切なさが込みあげる


晴樹は自分をなんとか落ち着けながら唇を噛み締め苗に言い聞かせる


リディが現れたことで苗がどんどん遠ざかって行く‥

妙によそよそしい他人行儀な苗の態度がすごく悲しく思えてならなかった

『苗‥
夏目には大会に集中して貰わなきゃ学園も困るから‥な、‥今日だってアイツは大会までの追い込みで部活がある筈だろ?』


学園にかこつけてでもなんとか夏目を引き離したい

晴樹は苗の様子を伺いながら話掛ける…


『苗、聞いてる?』


「うん‥
わかっただょ…

大ちゃんに断る‥」


覇気のない返事がボソッと聞こえた

『そうか‥
じゃあ、少し早めに迎えに行くから…』


苗の返事に安堵しながらも元気のない声が気に掛かる‥

約束を取り付け電話を切ると晴樹は重いため息を溢しソファに腰掛けた‥


〃兄さん忙しいから‥〃


苗の言葉が乗し掛り胸が詰まる


「一緒に居たいんだよ‥」


ソファの背もたれに頭を預け天井を見上げながら言葉を洩らす


‥俺は‥っ

出来ればずっと一緒に居たいんだよッ!!


叫びそうな想いを噛み締め瞼を覆う


苗のせいですっかり弱くなってしまった涙腺を恨みながら晴樹は目頭に力を込めた


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