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君に熱視線゚
第43章 距離…
不安な気持ちを押し殺し、応えを待つ晴樹に苗はポツリと口を開いた‥


「うん‥

大ちゃんに迎えに来てもらった方が・・・」


「──…っ‥」


苗の口から出た言葉に晴樹は一瞬目を見開いた。

苗の言葉に心臓が大きく跳ね返り痺れを伴う。胸の痛みに喉の奥が妬ききれそうな熱を持つ‥
晴樹はそれを堪えるように奥歯を噛み締め必死で平静を装った


「‥ッ‥‥そ‥か

じゃ‥悪いことしたな」


歯を食い縛りながら途切れ途切れに言葉を発し晴樹は前を向く‥

胸の痛みが抑えきれずどうしても顔に出てしまう

晴樹はぎゅっと目を閉じてハンドルを握る手に力を入れた。


‥忙しい兄さんに無理に来てもらうよりは大ちゃんの方が‥

それか、荷物もないから一人で帰った方が‥


口を尖らせ考え込む苗の隣で、込み上げる想いを必死で抑え込むと晴樹は口を開いた。


「じゃあ‥

今度から苗のことは夏目に頼むか? な!」


歪みそうな唇で晴樹は無理矢理、苗に笑みを向けた‥

そんな晴樹に苗は頷き返す


「うん。兄さん忙しいし‥これからは大ちゃんにお願いするだょ」


「──…っ…」


晴樹の顔が牽きつった。

「そ‥だな…

俺も忙しいしな…。」


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