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君に熱視線゚
第44章 恋の行方
“ああ、晴樹の短気さは親をも超える。
あいつの辞書に我慢なんて字は載っとらんだろうっ、ははは!”
・・・どう考えても晴樹さんが一番、我慢強いと思えるんですが…。
この時の二人の意見に村井は胸の中でそう、返していた…
晴樹さんもお二人に振り回されて大変だ…
そんな事を思いながら智晴からの伝言を伝える為、村井は合鍵を手にし晴樹の部屋へ向かった。
「‥‥ん‥」
「‥樹さん?
‥‥‥晴樹さん?」
ドアのノックと村井の声に晴樹は虚ろな声を漏らす‥
冬も近づいたせいか肌寒さから身を守るようにシーツにくるまり、いつの間にか眠っていたようだった。
遠くでカチャ‥とドアの開く音が聞こえる…
「晴樹さん?」
部屋に入ってきた村井が、肩を揺すり声をかける。
晴樹は陽が沈み暗くなった窓の外をボヤける視界で眺め晴樹は口を開く
「今、何時?…」
「六時回ってますよ‥
社長からの伝言で今日、皆で一緒に食事をと…。
何か大事なお話があるそうです。
急ぎで準備してください。」
‥大事な話?
「・・・わかったよ。直ぐ支度するから‥」