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君に熱視線゚
第44章 恋の行方
ため息をつきながらベッドから身を起こす晴樹を見届け村井は部屋を出た。
晴樹は暗い部屋から外を眺め瞳を閉じる‥
そして肩で深く息をした‥
瞼が少し重い‥
のらりとした動きで洗面所に向かい顔を洗う。
そして鏡の中の自分を見つめた‥
‥惨めなツラしてんな…
鏡の中の自分を見てそう思う。笑い飛ばしたくても出来ない弱りきった表情‥
充血した瞳は中途半端で眠りについたせいか、愁いを残したままだった──
「おお、やっと来たか!
まぁ座りなさい。」
待ち合わせの場所にようやく現れた晴樹達を席に促し智晴は早速本題に話を移す。
「実はな‥
会長とリチャードとも話を進めてたんだが、晴樹‥」
「‥?」
晴樹は智晴の意味深な語りに出てきた料理から顔を上げた。
「今度、新しくクライムファミリーとわが社の共同会社をニューヨークに新設することになってな‥」
「へぇ、それは新しい試みだな。とうとう海外に向けて本格始動か?」
晴樹は再び料理に手をつけ他人事のように応える