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君に熱視線゚
第44章 恋の行方
家にたどり着きリビングのソファに腰掛け、どこかしら機嫌の悪い晴樹に村井が声をかける‥
「晴樹さん‥
今、こんな物が…」
手にはFAX用紙が何枚か‥
村井はそれを晴樹に手渡した。
「──…っ…」
目を通した途端、晴樹の額には青スジが立つ
「なに勝手な…っ」
‥とにッ!なんでいつもこーなんだ!?
なんでも決まってから知らせて来やがって結局、俺の意見なんて一つも通りはしない!!
どこに行っても俺の意見も気持ちも何一つも──ッ
晴樹はFAXを手にしたまま唇を噛み締めた‥
*
来週、村井とリディとニューヨークに向かってくれ。
場合に寄っては二、三ヶ月の滞在になりうるだろうから、そのつもりで準備しておくように。
苗ちゃんの事は心配いらん。じいちゃんに任せなさい!(>ε<)*
お爺からのFAXだった
下の方には手書きで書いたらしい顔文字が乗っている‥
・・・・…
苗‥
二、三ヶ月‥か‥‥‥
ちょうどいいかも知れない‥。
晴樹は噛み締めた唇をゆっくり解放する‥
今度の週末が競泳の都大会。
見なくてすむ‥
苗と夏目、二人が付き合い始めた姿を見なくても‥