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君に熱視線゚
第44章 恋の行方

「村井‥」

「はい?」

「出張に必要なもの買い揃えるから明日から学校休むよ」

「わかりました」

「あと、スーツも何着か用意して。多分必要だろうから‥」

「はい。では、こちらの仕事を一通り片付けてしまいましょう。」

「ああ、その方がいいかもな。

‥場合に寄っては──

もう‥
日本に戻らないかもしれない‥‥」


「晴樹さん?」


晴樹はふと、笑みを溢す。

「‥もう、戻る必要もないだろうしな‥」

そうボソリと呟きながら
諦めきった悲しい笑みを‥

苗の周りのことはお爺に頼めばいい‥
もう‥俺が側に居る理由は見つからない…


渡米で二、三ヶ月なら好都合だ

喜んで行ってやるよ


俺にとっては願ってもない幸運だ──



自分自身にそう言い聞かせながらも表情が歪む‥


苦しいのなんてほんの一時。

…直ぐに忘れる──


忘れなきゃ‥


やってられないッ


締め付ける胸の痛みを堪え晴樹は自分でそう思い込むしかすべがなかった…




◇◇◇


「苗!どうだ?」

退院した翌日、学校に登校してきた苗と屋上ランチをしながら夏目は調子を伺う。


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