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君に熱視線゚
第44章 恋の行方
‥まだ‥
まだ、用があるんだ‥
なんだ‥‥そ‥か。
前を行く晴樹の後を苗は足取り重くついていく‥
「兄さんも‥
大変だね…」
ボソリと背中で呟く苗を晴樹は振り返った‥
「大変って?」
「大事なお客さんだからって、学校休んでまで相手しなきゃいけないって大変だょ‥」
「‥‥‥
ん、‥まぁ大変は承知の上だしな‥
でも、そこまで気は遣わないし慣れりゃあ楽だよ。
妹だと思えば我が侭も可愛いもんだろ?」
「‥!?」
‥い、もうと‥?
可愛い‥‥?
リディのことをそう庇護する晴樹。苗はショックを露に声を詰らせていた‥
「な‥苗もっ‥」
「あぁ、ほらタクシー来た。‥ん?どうした?」
苗が必死に右脳を使い押し問答している間に晴樹はタクシーを拾っていたらしい‥
何かを言い掛けた苗だったが、止まってくれたタクシーに乗るよう促す晴樹に背中を押され、苗は大人しく車に乗り込んでいた
「あの、兄さ‥」
「あぁ、そうだ苗!‥‥」
晴樹は再び苗の言葉を遮る
「‥あ、と‥やっぱいい‥」
「‥?」