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君に熱視線゚
第45章 恋の片道切符
『あらそうなの?』
‥デートかしらっ?
晴樹と出かけることを苗から聞き、病院の帰りに二人はデパートに寄っていた。
『今回の苗ちゃんの発病の原因は〃恋患い〃ですよ。きっと!』
担当医からそう説明を受けオカンはニヤリとほくそ笑んだ‥
‥デートならおNEWの可愛いやつにしなきゃっ
苗のセンスには任せられないと、オカンは苗と新生児娘みのりをデパートの託児所に置き去り、ショッピングを満喫していたのだ‥
「ほらリップもぬって!!」
まるで自分が娘時代に戻ったようにウキウキしながらオカンは苗の身支度に精を出す
「お母ちゃん‥
これやっぱり短すぎじゃ‥」
「何言ってんの!このくらい短いうちに入らないわよ!!」
リップをぬりぬりしてくれている母親に、苗はもじもじしながらスカートの裾を引っ張り訴える‥
貰ったばかりの商品券を使いまくって仕入れた今日のお召し物は‥
デニムの膝上のスカートに、上はラブリーな薄手のセーター‥
そして用意された靴はロングブーツだった‥
「くっ─お母ちゃんチャックが上がらないょっ」
履きなれないブーツに戸惑いながら二人がかりでブーツに脚を詰め込む‥